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最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかにクマムシは想像を絶するほどの過酷な環境を生き延びることができる生物だが、その生命力の謎が解明される可能性が出てきた。
最近、学術誌『カレント・バイオロジー』に掲載された論文によれば、この頑健な生物が放射線を生き延びるメカニズムが解明された。 体長わずか0.5ミリのクマムシは、さまざまな環境で生息している。コケ、落ち葉、淡水や海洋の堆積物などに生息していることが多いが、高温の沸騰泉、ヒマラヤ山脈の頂上、水深4000メートルの深海でも発見されている。 クマムシは信じられないほど極端な環境に耐えることができる。150度の高温、-270度の低温でも数分間生存可能だ。何十年もの間、食べ物や水なしで過ごすことができるが、これは水分含有量を通常の1%以下にまで減らし、クリプトビオシスと呼ばれる状態に入って、代謝活動を実質的に停止させることができるからだ。
この奇妙な生物は、高レベルの放射線にも強く、ほとんどの生物を死に至らしめる放射線量の1000倍以上の放射線を浴びても生き延びることができる。
今回の論文によれば、ドゥジャルダンヤマクマムシというクマムシの一種は、DNA修復遺伝子を増幅させることで、放射線によるDNA損傷を修復している可能性があることがわかった。 「私たちは、目にしたものに驚いた」と、ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校のクマムシ研究者、ボブ・ゴールドスタインはこの論文の序論でこう述べている。「クマムシは予想もしなかったことをしている」
また、クマムシのDNA修復遺伝子は常時大量に発現しているわけではなく、放射線を検出したときに反応して発現量が上昇していることもわかった。 「クマムシは電離放射線を感知し、特定のDNA修復経路遺伝子を大量に亢進させている。この能力は、DNAの完全性を維持する解決策の進化形を表しているかもしれないという仮説を立てている」と、論文は述べる。 クマムシのDNA修復分子は体内にあふれ、強烈な放射線被曝による損傷を迅速に修復する。人間にもDNA修復遺伝子はあるが、クマムシに比べると発現のレベルは、はるかに低い。
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最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに …、強烈な放射線被曝による損傷を迅速に修復する。人間にもDNA修復遺伝子はあるが、クマムシに比べると発現のレベルは、はるかに低い。 「クマムシは放射線に… (出典:ニューズウィーク日本版) |
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