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オスの「武器」が大きい哺乳類のメスは「脳」が大きいと判明、初の報告、通説覆す可能性人類は、はるか昔から大きな「武器」をもつ動物たちに魅了されてきた。しかし、角や牙の威厳に執着するあまり、メスで起こっている驚くべきことに気づかなかったのかもしれない。2024年1月12日付けで学術誌「Behavioral Ecology and Sociobiology」に掲載された研究で、哺乳類のオスで戦闘用や自分の健康状態を示す大きな武器が進化すると、同種のメスでは想定より脳が発達することが初めて示された。
これまではオスの頭の上ばかりが注目されてきたが、メスの頭の中でも同じように素晴らしいことが起こっているのかもしれない。そしてそれが、メスが交尾相手を選択する際にどれほど役立っているかについて、これまでの通説を覆す可能性がある。
29種、400点を超える標本を分析
この研究は、進化がより大きな角を選択するように見えても、オスの脳の大きさは変わらない。一方で、オスが武器を大きくするのに比べて、なぜメスが脳の灰白質(かいはくしつ、神経細胞の密集する部分)を増やすのかを、科学者たちは解明しようとしている。
「私たちが考えているのは、オスが自分の武器により投資することによって、オスの武器がメスにとってより重要なシグナルとなり、その時点でおそらく社会システムもより複雑になるということです」とスタンコウィッチ氏は言う。「そして、おそらくメスはどのオスと交尾すべきで、社会システムをどのように切り抜けるかを見極めるために、より大きな脳を必要とするのでしょう」 <全文はこちら>
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