札幌市内で大型のガが大量発生しています。 電灯などに群がり市民生活にも影響が出ています。

大量発生しているクスサン

「あー怖い怖い怖い、気持ち悪い」(地下鉄利用客) 　札幌市西区の地下鉄の構内、明かりに引き寄せられているのはガです。 　天井近くを飛んでいると思えば、今度は床付近をパタパタと飛び回ります。

大量発生しているクスサン

　一方、駅の周辺では天井の明かりに群がる数10匹のガが… 　さらに天井だけでなく床にも壁にも大量発生しているのはガの一種、「クスサン」です。

頭の上にもクスサン

　大量に発生しているガを見て、通行人の足も止まります。 　そのまま通り過ぎず、別の方向に引き返していきました。 　前を通る人もガを避けるように歩きます。 　ほうきを持った男性に声をかけてみると…

床の上にもクスサン

　「（Q:ガが多いですねこの辺？）ひどいんだわ。きりないもんね。どうしようもないもん」（ほうきを持った男性） 　道立総合研究機構林業試験場によりますと、札幌市では過去に例を見ない大量発生で、原因はわからないということです。
クスサンはクスノキに群がるのでクスサンと呼ばれています。

札幌市内で大発生している、このクスサンを、もしかしたら退治してくれるかもしれない、動物の姿が撮影されました。 　クスサンを食べていたのは害獣として知られるアライグマです。 　8月29日夜、札幌市南区定山渓のホテルのレストランの窓からその姿が撮影されました。

クスサンを追い詰めるアライグマ（撮影：視聴者）

　3匹のアライグマが現れ、床にとまっていたクスサンを一気にパクパクと食べていく様子がうかがえます。 　動画には映っていませんが、アライグマはほかに2匹ほどいて、合わせて5匹でクスサンを食べていた可能性があります。 　撮影した人によりますと「アライグマは食べているのか、闘っているのか、遊んでいるのかはわからなかったが、食べているように見えた」とのことです。

見た目が怖い…巨大なガ「クスサン」

　クスサンについては、カラスもよく食べる姿が目撃されています。 　畑やゴミを荒らしたりと、ふだんは厄介者扱いされるアライグマやカラスですが、今回ばかりはクスサンの退治役として歓迎されるかもしれません。