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グルメで賢かったネアンデルタール人 カニ焼き、集団で巨大ゾウ解体私たちホモ・サピエンスとは別の人類で、約3万~4万年前に絶滅したとされる、この「親類」たちは、のろまで劣った原始人という従来のイメージを覆し、高度な社会性や知性を備えていたとする見方も強まっている。
ドイツとオランダの研究チームは今年2月、ドイツ中東部の12万5千年前のノイマルク・ノルド遺跡から見つかった動物の骨や石器などの分析から、ネアンデルタール人が古代ゾウを解体した跡を発見したと米科学誌サイエンス・アドバンシズに発表した。

ネアンデルタール人による動物の狩猟跡と見られる遺跡はこれまでも見つかっていたが、人の背丈の2倍以上ある巨大ゾウを獲物にしていたことがわかったのは初めてだ。 このゾウは体高が4メートルあり、体重は13トンにも達した。
一方、ポルトガルの海沿いの洞窟では、約9万年前のネアンデルタール人の遺跡で、カニや貝、海鳥やイルカ、サメや複数の動物などの骨が見つかった。 ドイツやポルトガルなどのチームによる分析では、大量に見つかったカニの甲羅やハサミには、殻を割って中の肉を取り出したとみられる跡が残っていたほか、約1割からは調理したとみられる黒い焼き跡も見つかった。
ネアンデルタール人もこの種類のカニが大好きだった。 研究チームのリスボン大、ジョアン・ジルハオ教授は「草原で動物を追いかけていたとする従来のネアンデルタール人像が偏っていたことを示している。抽象的な思考と高度な言語能力をもっていたことを示す研究も増えている。顔つきや骨格など当時のホモ・サピエンスとのわずかな解剖学的な違いは、(生物学的な)種の違いというよりも(現代人における)人種的な違いに近かったのではないか」と主張している。
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![]() | グルメで賢かったネアンデルタール人 カニ焼き、集団で巨大ゾウ解体 ネアンデルタール人が、おいしいカニを焼いて食べていたことや、力を合わせて巨大なゾウを倒していたことなどが、最近の研究で分かってきた。 私たちホモ… (出典:朝日新聞デジタル) |
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