「処女懐胎」できるサメ、オスが「妊娠」する魚 動物の不思議な子孫の残し方【動物のふしぎ】

知能が高くて寿命も長い種は、1匹ずつ子どもを身ごもり、妊娠期間が長いことが多い。たとえば、アフリカゾウの妊娠期間は何と22カ月。哺乳類で最長だ。逆に、妊娠期間が短い動物は一度にたくさんの赤ちゃんを産む傾向がある。
「ハツカネズミの環境は危険が多く、常に変化するためです」と、ドイツ、ライプニッツ動物園野生生物研究所の獣医師であるトーマス・ヒルデブラント氏は説明する。全員は無理でも、そのうちの何匹かはおとなまで生き延びてくれることに望みをかけて、たくさんの子どもを産むというわけだ。 イヌやネコも、飼育下・野生に関わらず、妊娠期間が短く、複数の赤ちゃんを産む。イエイヌの典型的な妊娠期間は63日で、一度に5~6匹の子が生まれる。
極めて稀な例だが、オスが「妊娠」する種もいる。よく知られている動物では、タツノオトシゴがそうだ。タツノオトシゴはヨウジウオと同じ科に属し、どちらも「オスが子どもを産むという繁殖戦略」を取ると、米フロリダ自然史博物館のジョージ・バージェス氏は話す。 カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の海洋生物学者であるアマンダ・ビンセント氏は、「メスの胴体の下から突き出たペニスのような」産卵管を「独創的な梱包装置」と表現する。この産卵管を使って、メスは卵をオスの育児嚢(いくじのう)の中に産みつける。 オスとメスに分かれる有性生殖は子孫を残すために進化した戦略だが、性別があってもメスだけで子を残せる動物もいる。いわば“処女懐胎”だ。 例えば2016年、オーストラリアのリーフHQ水族館で飼われているトラフザメの「レオニー」が飼育員を驚かせた。数年間オスとの接触がなかったにもかかわらず、産んだ卵から3匹の子サメが誕生したからだ。2006年には英チェスター動物園でコモドオオトカゲの「フローラ」が同様の離れ業をやってのけ、飼育員を当惑させた。
オスとメスに分かれる有性生殖は子孫を残すために進化した戦略だが、性別があってもメスだけで子を残せる動物もいる。いわば“処女懐胎”だ。 例えば2016年、オーストラリアのリーフHQ水族館で飼われているトラフザメの「レオニー」が飼育員を驚かせた。数年間オスとの接触がなかったにもかかわらず、産んだ卵から3匹の子サメが誕生したからだ。2006年には英チェスター動物園でコモドオオトカゲの「フローラ」が同様の離れ業をやってのけ、飼育員を当惑させた。
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