(出典 宇宙人が地球を見つけられるとしたら、どの星から? | ナショナルジオ ...)
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無重力における体の変化
私たちは、地球の重力によって、いつも地面に向かって引っ張られている。それは、今に始まったことではなく、約40億年まえに生命が誕生したときから、ほとんど逃れることのできない条件だった。
しかし、現在のヒト(および実験用のマウスやメダカなど)は、宇宙船の中に長いあいだ滞在することもある。その場合、長期間にわたって重力から解放され、無重力状態で過ごすことになる。その結果、私たちの体にさまざまな変化が起きることがわかってきた。
たとえば、心臓は小さくなってしまうようだ。
心臓は、体中に血液を送り届けるためのポンプとして働いている。頭から足元まで、ときには重力に逆らって、血液を送り届けなければならない。そのため、心臓はほとんど筋肉のかたまりで、強力な力を生み出す器官となっている。
ところが、無重力状態になると、重力に逆らって血液を送り届けなくてよいので、それほど大きな力は必要ない。弱い力でも、十分体中に血液を送り届けることができる。そのため、筋肉の層が薄くなり、心臓自体も小さくなってしまうらしい。
無重力状態でどんな生物が進化するか
これまでの話から考えれば、無重力状態で進化した生物は、心臓が小さく、骨がないか、あっても非常に細く、それ以外にもさまざまな変化が起きるだろうと予想される。
たとえば、私たち動物の体には、3つの方向がある。前後軸と左右軸と背腹軸だ。
動物では、口がある方を前と言う。動物はエサを食べなければならないが、じっとしていては、なかなかエサの方から口の中に飛び込んできてくれない。そこで、口のある方へ進んでいくことになる。そのため、前後ができたのだろう。これについては、無重力状態になっても、事情は変わらない。そのため、無重力になっても前後はなくならないだろう。
ゴジラのような巨大生物がいるかも
さて、地球外に存在する生命体は、地球の生物に似ているだろうと言うコケルの主張は、進化における環境の力を、少し軽視しているのではないかと私は思う。
もしも、他の惑星に鳥がいたとして、その惑星の重力が弱かったならば、地球の鳥より翼が小さいだけでは済まないだろう。心臓も骨も退化すれば、羽ばたいて飛ぶことはできない。でも、考えてみれば、そもそも羽ばたく必要なんてないかもしれない。重力が弱いのだから、グライダーのように滑空するだけでも、十分遠くまで飛べる可能性が高い。そうであれば、重力が弱くなることによって変化するのは、翼の大きさのように些細なことではなく、飛行の消失といった運動様式の根本的な変化かもしれない。
あるいは、重力が弱くなっても頑丈な骨を持ち続けているとすれば、生物は体をものすごく大きくすることができるはずだ。
地球に棲んでいるゾウのように大きい動物は、重い体重を支えるために、脚を太くしなければならない。しかし、無限に脚を太くすることはできないので、おのずから体の大きさには限界がある。また、頭の位置が高くなればなるほど、血液を高いところまで上げなければならないので、心臓も強くしなければならない。そのため、こちらも体を大きくするためにはブレーキになる。
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宇宙に生物がいるとしたらどんな形かまじめに考えてみた …無重力における体の変化 私たちは、地球の重力によって、いつも地面に向かって引っ張られている。それは、今に始まったことではなく、約40億年まえに生命が… (出典:現代ビジネス) |
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