(出典 動物 生物 恐竜 カット焼のり2 羽毛ティラノサウルスと水生 ...)
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恐竜の新種が2種見つかる、スピノサウルスの仲間、英国美しい風景が広がる英国南部ワイト島の沿岸部。1億2500万年以上前、ここは川と氾濫原に囲まれたサバンナのような谷間で、新たに発見された2種の大型恐竜の生息地としてふさわしい場所だった。
科学者たちは彼らにふさわしい名前を付けた。「Ceratosuchops inferodios(ケラトスコプス・インフェロディオス)」は、「角のあるワニ顔をした地獄のサギ」という意味。スピノサウルスは現在のサギのような川岸の捕食者だったという説にヒントを得ている。「Riparovenator milnerae(リパロヴェナトル・ミルネラエ)」は、英国のスピノサウルス専門家アンジェラ・ミルナー氏にちなんだもので、「ミルナーの川岸ハンター」という意味だ。 両種の化石は断片的ではあるが、解明が進んでいないスピノサウルス科に多様性をもたらす点で重要だ。 グループ内での位置づけがわかれば、スピノサウルス科の進化の起源を解明することにもつながるだろう。それは、アフリカ北部のスピノサウルスたちを研究する古生物学者の助けにもなるだろう。 論文の筆頭著者である英サウサンプトン大学博士課程のクリス・バーカー氏は、肉食恐竜に魅せられた人生を送ってきた。今回の研究はその集大成と言える。幼い頃、ロンドンの自然史博物館をしばしば訪れ、バリオニクスの化石を見つめていたという。スピノサウルス科のなかでも、今回発見された恐竜に近い恐竜だ。 「子供の頃に憧れていたものを研究できるなんて、本当に恵まれていると思います」と同氏は言う。
明らかになってきたスピノサウルス科の実像
スピノサウルス類の化石は100年以上前から知られていたが、その実像が明らかになるまでには長い歳月を要した。スピノサウルスの最初の化石は第二次世界大戦で破壊されるなど、化石が希少で、断片的なものが多かったからだ。
1986年、英国の古生物学者であるアラン・チャリグ氏とアンジェラ・ミルナー氏がイングランド南東部で、約1億2900万年前から1億2500万年前に生息していたスピノサウルスの仲間をほぼ完全な形で発見したと発表した。バリオニクスと名付けられたこの化石のおかげで、スピノサウルスの仲間がワニのような顔をもち、大きな爪や細長い首をもっていたことが明らかになった。
現在では、スペインやブラジル、タイ、モロッコ、ニジェール、オーストラリアなどでもスピノサウルス科の恐竜化石が見つかっており、このグループの研究が進められている。
一方、イングランド南部のスピノサウルス科がバリオニクスだけでないらしいことも、その後明らかになってきた。例えば、この地域で見つかるスピノサウルス科恐竜の歯は、様々な形をしていた。単なる個体差かもしれないし、複数の種である可能性もあった。
ヨーロッパからアフリカへ2度移動?
今のところ、ケラトスコプスとリパロヴェナトルが同時代に生きたのか、そして両者の時代がバリオニクスの時代と重なっていたのかは不明だ。骨の年代を正確に推定するにはどの岩層に埋まっていたかという情報が必要だが、これらの化石は露出した崖から落下したため、そうした情報が存在しないのである。およそ1億2900万年前から1億2500万年前の白亜紀初期に生息していたと推定されている。 それでも、今回の研究は、スピノサウルスの仲間が太古の地球上を大移動していたことを示している。バーカー氏らがスピノサウルスの最新の系統樹を作成したところ、初期の種のほとんどが、現在のヨーロッパに生息していたことがわかった。
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恐竜の新種が2種見つかる、スピノサウルスの仲間、英国 この島で発見された化石がスピノサウルス科の2つの新種であることが、9月29日付けの学術誌「Scientific Reports」に発表された。スピノサウルス科は、ワニ… (出典:ナショナル ジオグラフィック日本版) |
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